SKET DANCEを久しぶりに読んだ感想とか
どうも、えるそんです。
今日は、久しぶりに『SKET DANCE』を読み返したので、その感想などを書いていこうかなと思います。
『彼方のアストラ』が放送中ですが…
ところで、現在、アニメ『彼方のアストラ』が絶賛放送中なのは、皆さんご存知ですか?
このアニメの原作は、篠原健太先生の漫画で、2016/5/9から2017/12/30にかけて、少年ジャンプ+にて連載されました。
2017年には、第3回「次にくるマンガ大賞」のWebマンガ部門で5位を獲得し、また、連載終了後には、「このマンガがすごい!2019」オトコ編で3位、「マンガ大賞2019」で大賞を獲得するなど、一大話題作となりました。
全5巻で、非常にコンパクトにまとまっているのにも関わらず、その中で綿密に組み立てられた構成、また、個性豊かなキャラクターなど、すごいところがたくさんある作品です。
原作漫画に関しては、色々と書きたいことがありますが、それはまた別の記事にまとめたいと思います。
で、実はこの『彼方のアストラ』という漫画、篠原健太作品の中で、2つ目のアニメ化作品なんです。
その、篠原先生の1作目の漫画作品にして、1つ目のアニメ化作品というのが、『SKET DANCE』なんですね。
SKET DANCE(スケットダンス)について
最近、『SKET DANCE』文庫版の宣伝として、篠原先生が作品の一部をTwitterでアップしています。
【校歌を作詞しようと思ったらリズムが思ったよりチャッチャカしてた話】 pic.twitter.com/lwi0zrs1CY
— 篠原健太 (@kentashinohara_) July 14, 2019
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タイムラインに流れてくるそれらを読んでいたら、ついつい読み返したくなってしまったので、ついつい本棚から全巻引っ張り出して読んでしまいました。
というわけで、ようやく本題の『SKET DANCE』の紹介に入ります。
あまりネタバレはしないように気をつけますので、ご安心ください。
※上の校歌のエピソードで出来上がったクソ曲を、実際に高校生がクラスで歌ってみたという動画がすごく好きなので、ついでに貼っておきます。よかったら是非。
あらすじ
開盟学園高等学校には、学園生活支援部、通称「スケット団」があります。
スケット団は、学園の生徒の相談事やトラブルの解決など、人助けに取り組む、頼れる学園のサポーター集団…というのが建前で、実際は学園の便利屋です。
落し物を探したり、裏庭の草むしりをしたり、校長の息子を預かったりなど、学園の雑用を請け負うことが多いです。
それどころか、雑用の依頼すらもない暇な時間がとても長く、折り紙をしたり、それすらもせずにお茶を飲んだり……そんな部活です。
部員は、たったの3人です。
1人目は、お調子者で緊張しいだけど、持ち前の人並み外れた集中力でチームを引っ張るリーダー、ボッスン。
2人目は、元ヤンで超武闘派、見た目もギャルだけど、実はオカン気質で、しかも心は純情乙女、ヒメコ。
3人目は、とある理由から自分の口では喋らず、常に携帯しているパソコンの音声合成ソフトで会話する、寡黙ながらもボケたがりな情報屋、スイッチ。
そんな3人組、スケット団のもとに、今日もクセの強い依頼人がやってきたり、やってこなかったりします。
そして、彼らを中心とした開明学園の日常、さらにそれを通じた生徒たちの成長を描く、ちょっと変わった学園物語です。
感想
ちょっと上のあらすじを読んでいただいたらわかると思うんですけど、
ストーリーが地味!!!!
いや、びっくりしますよね。
だって、主人公の必殺技、「すごい集中力」ですからね。
実際、戦闘シーンは基本的にヒメコしか戦わないので、ボッスンに派手なアクションはほぼ無しです。
『彼方のアストラ』でSF冒険物を描いている人の作品とか、信じられます!?
あと、作品を通じた強大な敵とかは、全くいないんですよね。
基本的に、漫画というのは連載されるものなので、物語を続けるため、あるいは、どこかで区切りをつけるために、「大きな目標」が不可欠だと思います。
ですが、この作品では、少し長編のエピソードでちょっとした敵が出てくるくらいで、作品を通じた「大きな目標」は一切登場しないんです。
…なんか、こうやって描いてくると、
「え、じゃあ、SKET DANCEとかいう漫画、つまらないんじゃないの?」
って思ってしまう方もいるかもしれません。
でも、実はこれ、逆なんです。
どういうことか?
ちょっと発想を逆転させて考えてみてください。
上記のように連載作品には大きな目標が必要だと思うんですが、その理由は、
物語を貫く縦軸がなければ、次の話に期待してもらえず、結果人気が出ずに連載が打ち切られてしまうから
おそらくこれでしょう。
実際、ジャンプ本誌の打ち切り作品などを見ていると、ラスボスの構想がありそうなものの、登場を先延ばしにした結果、人気が伸び悩み、結果打ち切られるケースも多々あります。
では、翻って考えると、なぜ、SKET DANCEは大きな目標がないまま長期連載に成功し、さらにはアニメ化にまで漕ぎ着けたのでしょうか?
それは、
1話1話のクオリティが非常に高いから
だと、僕は思います。
つまり、1つ1つのエピソードの構成力の高さ、その中で散りばめられた、作品を通じた伏線の数々、そして、それらを彩る個性豊かで魅力的なキャラクターたち。
これらの力によって、大きな目標の不足を物ともせず、高い人気を獲得した、これが『SKET DANCE』という作品なのではないかなと思います。
また、先ほどこの作品には物語を貫く縦軸がないと言いましたが、これは半分嘘で、実際には、各キャラクターの成長という細かな軸が、数多く存在しています。
中でも特に大きな軸となったのは、スイッチの成長でしょう。
実際に、単行本中のコメントで、篠原先生はこのように言っています。
連載開始当初、この漫画に物語の縦軸がない事を担当さんは気にしていました。それもそのはずです。基本1話完結で、戦いもなく、スポーツの大会で優勝を目指す訳でもなく、大きな目的はないまま時間は少しずつ進むという形式なので、進む先は人気が衰えて打ち切りになるか、卒業を迎えるかという事しかないのです。
担当さんは何か大きな敵のようなものを作ろうと再三勧めてきましたが僕は聞き入れず、そういう漫画じゃないからいんだと、特に大げさな敵や目的を作らないスタンスでいました。
そんな中、主人公の3人がそれぞれの乗り越えてきた過去を描いてきたシリーズで、唯一スイッチだけが乗り越えていないキャラクターとして描かれました。
(中略)
長い連載の間に、恋愛や兄弟の距離、そしてキャラクターの成長というようないくつかの軸が生まれていきましたが、その中でもこのスイッチの物語が最後の山場になるだろうと考え、少しずつ少しずつ話を進めていったのでした。
引用元:コミックス第32巻、第286話、SELF LINER NOTES
「主人公の3人」という言葉が印象的ですね。
この作品は、誰がメインのキャラクターというわけでもない、真の「青春群像劇」なのであり、だからこそ素晴らしい作品と言えるのではないでしょうか。
恥ずかしい話、読み返していた時、スイッチがついに壁を乗り越える感動的なシーンでは、めちゃめちゃ号泣してしまいました。
いや、本当に、ヤバイですから。
是非ともみなさんにも、全巻通して読んでいただきたいなと思います。
全巻購入は
などからがオススメです。
最後に
ここまで、SKET DANCEのすごさについて熱く語ってきましたが、初めに言ったように、実はこちらもアニメ化しています。
普通にアニメとしての出来がいいんですが、それよりなにより、作中、ときどき不自然に挿入される
クラちゃんのお色気シーン
に注目です。
…エロいですね。
原作の方にはクラちゃんが脱ぐシーンなんてなかったと思うんですけどね。
それに関しては改良でしかないので、喜ぶ他ないんですけれど。
アニメ版を見たい方は以下からどうぞ。
というわけで、SKET DANCEの紹介でした。
みなさんも是非ご一読ください!!